ルテイン(るていん)- 漢方辞典

ルテイン(るていん)

カロテノイドの一種

ルテインの画像

成分の特徴

ルテインは緑黄色野菜やマリーゴールドの花などに多く含まれる「カロテノイド」の一種で、黄色い色素成分です。抗酸化作用が強く、ブルーライトのフィルターとして働くことで知られています。特に目の黄斑部に集まっており、体内で合成されないため、食事やサプリメントから取り入れる必要があります。

漢方に使われた歴史

伝統的な漢方薬として使われてきたわけではなく、現代的な栄養学の視点から、目をケアするサプリメントとして広まったという背景があります。カシスやビルベリー、ビタミンAなど、視力をサポートする他の成分と併用されることが多いです。こうした利用法は「古来の漢方」というよりも、科学的な研究結果に基づいて普及してきた経緯があります。

効果効能

ルテインは黄斑部を保護し、ブルーライトを抑制することでコントラスト感度を高め、加齢黄斑変性症や白内障などのリスクを下げる可能性が示唆されています。また、強い抗酸化作用により、目の疲労を軽減するなどのメリットが期待されています。目の健康(明目)を重視するという点で、漢方の「目を守る」という考えと合致する部分もありますが、機序の解明は主に西洋医学の研究によるものです。

その他特筆事項

ルテインはゼアキサンチンやビルベリーエキスなど、目を守る別の成分と一緒にサプリメント化されることがよくあります。食品としては、ケールやほうれん草、卵黄に多く含まれ、1日6~16mgほどの摂取が一般的な目安とされています。伝統的な漢方の処方のように多種の生薬を組み合わせるのとは異なり、特定の栄養素をピンポイントで補うというアプローチが特徴です。